嫌なことを何度も考えてしまうことへの対処法

嫌なことを思い出してしまう

嫌なことを思い出してしまう
これは多くの人が抱える悩みです。
しかも一度だけならまだしも、まるで擦り傷を何度も触ってしまうように、何度も何度も記憶がよみがえってきて、そのたびに気持ちが沈んでしまう。そんな経験、誰にでもあります。

実はこれには明確な理由があり、それは「人間の生存本能」です。
私たちの脳は、危険だった出来事や不快だった経験を優先的に記憶し、繰り返し思い出すようにできています。過去に命を脅かすような場所・動物・人間との接触があったなら、それをしっかり覚えておかないと次は本当に命を落とすかもしれない。そういう原始的な仕組みが、いまの私たちの心にも残っているのです。

しかし、現代ではこの生存本能が“過剰反応”として働いてしまいます。
命の危険に関わらない些細な人間関係のトラブルでも、脳は昔と同じように「危険だ」「忘れるな」と指示を出してしまう。その結果、必要以上に嫌なことを反芻し、自分を苦しめ続けてしまうのです。

「嫌なことを考えるのをやめましょう」は無理

よく自己啓発では「嫌なことを考えないようにしましょう」と言われますが、実際そんなことが簡単にできるなら誰も苦労しません。
生存本能から来る思考は本当に強力で、意思の力だけで抑え込むのはほぼ不可能です。「考えるな」というほど余計に考えてしまうのも、人間あるある。

それに、科学がどれだけ発達しても、人間同士のこじれやトラブルが消えないのも切ないものです。人の感情は機械のように割り切れないし、正しさだけではどうにもならない領域があります。本当に、何とかなればいいんですがね。

私の経験談

実を言うと、いま現在、私は後輩から無視されています。
原因は分かりません。話しかけても避けられるので、改善しようにも糸口がない。正直、気分は良くありませんし、ふとした瞬間にそのことが頭をよぎってモヤモヤします。

ただ、大人としてできる範囲の対応をするしかありません。相手の理由がどれだけ理不尽でも、自分の振る舞いまで乱してしまえば余計に苦しくなるだけですから。

私の対処法

人間関係で不和が生まれると、心は不安定になります。
「あれが悪かったのかな?」「もっとこうすればよかった?」と考え続け、次第に自分の軸がブレてしまう。これは誰にでも起こる、ごく自然な反応です。

そこで大切なのが、まず自分を肯定すること。
私が実践しているのは、

「今のままで一番いいよ」
と、自分自身に言ってあげることです。

これは単なる慰めではなく、心のバランスを保つための大事な作業です。自分を責め続けると、思考力も行動力も落ちてしまう。だからこそ、まず自分を味方にしてあげる。そして、精神的な疲れがだいぶ軽くなります。

さらに有効なのが、思考の方向を「感謝」に向けることです。
これはいわば“感謝探し”。どんな小さなことでも構いません。

・今日は天気が気持ちいい
・朝ごはんがおいしかった
・趣味に没頭できる時間がある
・家族が元気だ

こうした「ちょっとした良いこと」を意識的に拾うだけで、脳のフォーカスがネガティブからポジティブへ少しずつ移っていきます。

ちなみに、嫌な人にまで感謝する必要はありません。そんな無理はしなくて大丈夫です。嫌な人とは距離を取り、無反応を貫くのが一番の対処。無理に関わる必要はどこにもありません。

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